運動時には水分補給を忘れずに!
運動中の体の中の水分の変化と体に与える影響
運動をすることで、体脂肪を燃焼させ、水分を追い出すから痩せると思っている人もいるでしょう。
運動をすると、筋肉が熱を発散し、体内の水分を使って体を冷やそうとします。
そのため、汗をかくことになるわけですが、そのまま水分を取らないことは、本当に危険です。
人間は1%程度の水分が減ってくるだけでも、のどの渇きを覚え始めます。
この時点で摂取することが一番ですが、2%以上減ってくると、血液がどんどん濃くなって行くのです。
流れも悪くなりますので、運動をしていても極端に疲労を感じるようになるでしょう。
それだけではなく、筋肉に酸素がいきわたりにくくなります。
運動能力として考えると、10%程度は低下すると考えられているのです。
非常に危険な状態になりつつある段階で、オーバーヒートを起こしていると考えるといいでしょう。
この水分がさらに減り、3%を超えると強度ののどの渇きを覚え、集中力を失い始めます。
食欲も減ってしまい、4%~5%になると、脱水症状が出てくるのです。
強い疲労感や頭痛、めまいも現れるようになり、正常ではいられなくなります。
10%を超えると、生命活動にも問題が出るようになって、やがて死に至ることになるのです
水分の減少というものは、本当に怖いものなのだと思っておかなければいけません。
どれぐらいの量を飲めばいいのか
運動中に必要な水分量を考えると、血液濃縮を起こさせないようにするということが重要になってくるのがわかります。
そこで、体内の水分量が2%を切らないように維持していくことが、運動中に必要な水分量であるといえるでしょう。
体重から換算しますので、人によってその量は異なります。
仮に50kgの人を基準とするのであれば、のどの渇きを覚え始めるのが1%減とするのであれば、この段階で2%は1㎏に相当することになるのですから、水に換算して1リットル程度の水を摂取してもいいとなるのです。
思っている以上に多いことがわかるでしょう。
これは、運動後の体重を測定してもわかります。
もしも、運動後に2%以上減っているようならかなり危険です。
もちろん、水分だけが減少しているわけではありませんが、1%以内に抑えるように水分摂取量を調整する必要があるでしょう。
摂取のタイミングとアルコールの問題
もうひとつの問題として、いつ飲めばいいのかということがあります。
人間の体は、水分を発刊させることによって冷やしているということが重要です。
運動前に摂取しても、体が温まるのであれば効果を発揮します。
運動前の段階では、30分程度前に250ml程度は摂取しましょう。
その後運動中には、15分毎ぐらいで、1口程度を摂取すると問題がありません。
200mlぐらいまでであれば、一回の摂取量としてはいいでしょう。
運動後には、体重減少と照らし合わせ、コントロールすることがポイントです。
あまり飲みすぎても意味がありませんので、何度か統計を取って適切な量を導き出すことも必要になります。
ただし、運動後にアルコールを摂取すると、水分を余計に排出することになりますので、絶対にやめておきましょう。